みなさんは友人の誕生日など、どんなお祝いをしていますか?
先日私はとある友人の誕生日を迎えるにあたり、何か自分にできることはないかと考えたところ
「なんとなく動画でも作るか……金もないし。」
と、めでたい席なのになぜかかなしい気持ちにさせられましたね。許せないよ。
しかしながら形に差こそあれ、
古今東西、プレゼントをする人の気持ちというのは100%完全に同じですね。
「ビビるくらい楽な方法で、死ぬほど手が込んでいるように見えないかしら……」
全人類が抱いている切なる願いだと思います。
なるべく手間をかけずに、できることならワンクリックくらいの手軽さで、
軽く漏らすくらいの感動と驚きを与えたい!
そんなあなたとわたしにぴったりのプラグイン、ありました。
■Adobe After Effetcs CS6用プラグイン
Video Copilot社 「Sure Target2」
http://www.videocopilot.net/tutorials/sure_target_2/
上記URLより無料でダウンロード可能。
■このプラグインでできること
・3D空間に配置したオブジェクトに対して指定した順番・間隔で、カメラを自動追尾させる。
・ニコニコのPVとかでよくある、空間に浮かんだ歌詞を順におっかけていく映像みたいなやつとか。
・手作業でやると死ぬ作業も、オブジェクトを配置して順番指定するだけでOK。
・オブジェクト手前で微妙にゆっくりにしたり、カメラをすこし揺らしたりする加工も一瞬でできてGOOD。
■インストール
まず、ダウンロードします。
プラグインは自動インストールなどではないので、自分で
/adobe/After Effects バージョン名/Support Files/Plugin/
フォルダ以下に ファイルをコピーして配置します。
これだけでAE起動してすぐに エフェクト→VideoCopilot→SureTarget2と辿れるようになっているはず。
※Sure Target2自体は2010年の古いプラグインですが、現在CC2015でも動作を確認。
※ひとつだけ確認できているものとしてCC2015での不具合?があり、一度プロジェクトを作り、このエフェクトを適用したら保存し、AEを再起動しないとなぜかエフェクトが適用されない模様。再起動後はそのままパラメータをいじっても通常通り即時反映されます。
■つくってみる
だらだらつくってもしかたがないしお金もないしテンションがあがらないので
意味もなく美少女の写真を大量に使うことにしました。
著作権とか肖像権とかいろいろ司法的な何かがあるので
面倒事がきらいな私は以降ぼかしをいれつつこの作業の紹介をします。
つくりたい映像は美少女の写真が大量に浮かぶ空間をカメラがものすごい勢いで駆け抜けていって
最後に申し訳程度に友人の顔写真にいきつき、言い訳みたいに誕生日おめでとうとメッセージを表示するというもの。
■3D空間にオブジェクトを配置する際に便利なAE拡張スクリプト(有料)
こういう画像とかを大量に配置するとき、
Adobe製品やOffice製品に標準搭載されている「整列」「配置」コマンドが重宝するのですが
なんと3D空間での整列配置は出来ないというクソ仕様。
探してみると世の中いろんな人がいて、通常の(2D)整列と同じように
「3D整列」コマンドを拡張するAEスクリプトを販売している人がいました。
AE Scripts 「Align 3D」
http://aescripts.com/align-3d/
海外サイトですが、製作者は日本人の方。
初めて利用しましたが、カードを登録してそのまますぐ決済、DLとスムーズでした。
米ドル30.00$なので現在の日本円でおおよそ3000円位でしょうか。
今後の作業も見越してAE周りの投資に3000円はかなり安いと思ったので迷わず決済、購入。
これがなくても地道に空間に写真や文字を配置していけば済む話ですが
やっぱりここは時間をお金で買うという大人ならではの暴力的ソリューションを駆使したい年頃ですね。
■つくる
手順はシンプル。
1.3D空間に適当に写真や文字などのオブジェクトを配置。
2.ヌルオブジェクトレイヤーを新規で追加。
3.ヌルレイヤーに Sure Target2エフェクトを適用。
4.自動的に Sure Target カメラレイヤーが追加される。
5.ヌルレイヤーのSure Target2のエフェクトコントロールから、
Auto Populate → Ctrl+左クリックでカメラで追いたい順にオブジェクトを選択。
6.「Execute」=仕上げ ボタンを押してFIXさせる。
(7.After EffectsのバージョンがCC 2015以降の場合は一度保存して再起動しないとエフェクトが確認できない)
8.3D空間上のオブジェクトの位置を調整
9.Ease In(カメラの動きをオブジェクト手前でゆっくりにする)やAuto-focus、Camera-rollなどを設定することでクォリティをあげていく。(カメラレイヤーで被写界深度を浅くして背景をぼかしたりするとよい)
画像の3D空間上の位置調整は、下記のようにライトビューやトップビューで調整します。
上からみたときはまっすぐ整列。
右から見た時はばらばらに。(上下差をつけている)
あとはこの空間上をカメラが手前から奥にガンガン進んでいくという寸法です。
女子たちがめまぐるしくカメラにぶつかっては消えていく最高の映像ができました。
これでしばらくは楽しめますね。
誕生日映像?
そんなものはない。
お金もないでしゅ。